氷上の追憶2018 VOL.7 #61 櫻井康太

Alternate Captain
攻玉社 FW#61 櫻井康太


 

当然後悔はある。後悔するようなことばかりが頭をよぎる。

この4年間で自分は何を学べたのだろうか。何を得られたのか。何を残せたのか。何ができたのか。この部に入ってよかったのか。卒部して2週間程経つが、未だにどれも答えが出ない。出る気配もないように感じる。

自分たちの代が始まる4ヶ月以上前から、同期と共に「4年間を通じて何を得たいか。何を得られるような部活にしたいか」ということについて永遠に話していた。同期はしっかりしている者ばかりで、グループに分かれて話すとみんなきちんとした意見が帰ってくる。

僕は、そんなことを考えたことはそれまで正直言って一度もなかった。なぜこの部に入ったかと言われると、「アイスホッケーが好きだから。どうせスポーツをするなら一生懸命やってうまくなれるような環境がいい。だからサークルではなくて部活を選んだ。」この程度だ。それに対して同期は「サークルだって一生懸命やっているところだってある。もしそうでないサークルなら自分が入って変えればいいじゃないか。」という。その通りだとしか思わない。人間的成長云々をいう者もいたが、僕はそれらは4年間やった結果として現れることだと思っていて、それを目的として手段を考えるものだとは思わなかった。だから正直言って4年間通じて、アイスホッケー以外で何か大きな目標を持ったことも持とうと思ったこともあまりなく、とにかく自分は経験者としてプレー面でチームを引っ張ることしか考えなかった。だからかもしれないが、秋大会3部4位、七帝戦5位という今年の結果が僕の4年間の結果のほぼすべてを占めている。そして未だにこの不甲斐ない結果に対する自責の念をぬぐえない。おそらく一生ぬぐえないだろう。日医戦でバックドアをケアできずにキルで失点したあの瞬間、学習戦で自分の反則で起きたキルで2失点目をした瞬間、七帝戦の京大戦でまたしても自分のせいで起きたキルで失点した瞬間。どれも、その試合の敗因を大きく占めるものであり、自分が得点した時なんかよりもはるかに鮮明にそれらの記憶が残っている。チームを引っ張ることができたというよりは、足を引っ張ってしまったという気持ちが強く、部員とこの部を支えてくださっているすべての人に対しては本当に申し訳ない気持ちでいっぱいである。

 

 

と長々と自分の反省文を続けてもキリがないので、様々な勝敗を味わってきて純粋に思ったことをここで書きたい。それは、やはりスポーツの世界は残酷だということである。たまたま入ってしまったゴールでも、自分たちのシステム上打たせてもいい位置であったり、普通は入らないようなアングルからのシュートでも、入ってしまったらそれは一失点であり、アイスホッケーにおいては、特に僕たちのようなロースコアゲームを目標にしているようなチームにとっては負ける確率が格段に上がってしまう。そのような失点をしてしまったとしても、勝った場合は「あれは普通は入らないよー」くらいで済むかもしれないが、それが負けにつながってしまったらもう取り返しがつかない。場合によっては「一年間の努力は無駄だったのか」と感じてしまう人もいるだろう。だが逆に勝った場合はたいした努力をしていなくてもしたように錯覚したり、努力をしていない自分を正当化してしまったりする。過去に、「結果に大きく左右されるのではなくて、それまでの経緯が一番大事だから、努力したかどうかで自分を評価することが大事だ」的なことを言う人もいたが、その努力が十分だったか、良質なものだったのかは個人の主観であり、結局それらは勝敗という結果によって心理的に左右されてしまうように感じる、と今年の結果を振り返って思う。だからスポーツの世界は残酷だと思う。

 

 

とにかく後輩にはこのような辛い思いをして欲しくないと心から思う。ではどうしたらいいのかということに関しては正直ほとんどわからない。強いて言うなら、「たまたま」ということが起こらない、もしくは起こっても勝てるくらいの実力差があればいいということだ。これはあまりに当たり前すぎる。あとは、そのようなチームを作るためにも、一瞬たりとも余裕や隙を見せてはいけないということである。大きな目標をみんなで掲げ、自分たちはまだまだだという意識を常時持ち続けて練習に励むことである。適度の焦りを持ち続けることである。これは口で言うよりも数百倍難しいことである。正直僕は去年の年始、いよいよ自分たちの代になる時、今年の東大は強いと思っていた。なぜなら僕たちの代は幸いなことに2年の時から試合に出させていただいていた選手が多く、そのおかげで特に同期は他の大学と比べてもうまかったと思う。ゴーリーには鉄壁の桜木と人の何倍も努力する伊与久、fwには得点力が高い清水とさとかい、一人で持ち上がれる中澤、走力では誰にも劣らないりょうとスケーティングが抜群に安定している田村、dfには未経験者の中では自分が知っている限り一番うまい大西、パック際ではほぼ負けない小野塚と浅沼、機敏なアジリティーでしつこい守備をする久禮。後輩の2,3年も層が厚かった。実際に、強かったと思う。本当に「3部圧倒優勝」ができるようなチームだったと思う。だが、結果がこのようなものになってしまったからかもしれないが、そのちょっとした奢りがこのような結果を招いてしまったのかもしれないと、氷上の副リーダーを務めていた僕は思う。その時その時で足元にある課題に向き合ってはいたが、3部を今年で圧倒し来年から2部に定着できるようなチームを作るという大きな目標を見ようと顔を上げていた時間が短かったのかもしれない。

 

 

また反省文に近づいてきてしまったので、そろそろまとめに入りたいと思う。結果から言うと、この部に入ったことで楽しいことだけではなく辛いことももちろん経験したが、入ったこと自体を後悔したことは一度もない。今まで話してきた達成できなかったことや得られなかったことなどの後悔は、この部にいたことで気づくとができた。そしてそれらを生かす場は社会に出ていくらでもあると信じている。経験だけでなく、様々なつながりも得られたし、改めてそれらに気づくこともできた。数はそこまで多くないかもしれないが、この部だったからこそ得られた深くて貴重なつながりがあり、それは自分にとって一生の財産になるのだと思う。そして、様々な人に支えられていたことにも気づくことができた。卒部されたOB、OGの皆様であったり、現役の時にお世話になっていた先輩後輩、そしてこんな不規則でお金のかかる生活を自由にやらせて支えてくれた両親。それらの支えのおかげで今の自分がいるということに改めて気づくことができた。本当にありがとうございました。感謝の気持ちを述べるとともに、これからは自分が現役のみんなを支えられるよう、OBながらこの部に貢献できるよう努めていきたいと思う。

 

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