【決意2024 VOL.5】間宮 健太

経済学部/聖光学院

FW #9 間宮健太

 

昨年も東京大学アイスホッケー部に多大なるご支援・ご声援をいただき、誠にありがとうございました。これからも精一杯頑張って参りますので、どうぞ変わらぬ応援をよろしくお願いします。

 

昨年は悔しい思いをすることが多い1年だった。春大会・秋大会とチームとして芳しくない結果が続いた。しかし、チーム全体よりもむしろ自分個人の方が至らぬ点の多い1年となってしまったと思う。このまま引退したとして、一切の後悔なく全力で部活をやり切ったと言えるだろうか。昨年を振り返るに自分の現状は満足からは程遠いと思う。

 

私の部活人生は少し特殊で入部は2年生の4月だった。同期と比べて1年分少なく不安しかなかった一方、当時は「遅れを取り戻すためならなんでもやる」と誓っていた。ビジターに行った先で下手くそだと文句を言われたりもしたが、なんとか喰らいついて苦労の中でも着実に自分の実力の伸びを感じていた。

 

しかし3年になってその貪欲さは少しずつ薄くなっていってしまった。試合に出られるようになったことによる慢心だろうか。なにかと言い訳をつけては筋トレから逃げ、ビジターにいく回数も減り、ホッケー以外にも時間を使いたいと思う意識が強くなっていってしまった。試合に出るようになってから自分の課題がたくさん見えてきたというのに、それを解消しようと徹底的な努力をしてきた訳でもなかった。

 

そんな中、直近の4年生の引退をみて松井さんたちの引退からの時の流れの早さを感じた。自分の引退もすぐそこに迫っている。このままではそれをなあなあな姿勢のままで迎えてしまう。そう思い身が引き締まった。

 

 

執行代になるにあたり気合いを入れ直すという意味でも、自身のプレー・先輩としての姿・そして日々のマインドの3点について目標を決めた。

 

  1. 「入れ替え戦もしくはインカレで点を決める」
  2. 「引退するときに感謝される先輩になる」
  3. 「応援されるにふさわしい姿勢であり続ける」

 

以下はこれらの目標を成し遂げるために自分がやるべきことを踏まえた決意表明である。

 

  1. 「入れ替え戦もしくはインカレで点を決める」

 

正直、達成できる確率は1%もないかもしれない。

しかしこれを成し遂げないと一切の後悔なく引退できたとは言えない。

 

一昨年の入れ替え戦、立教に対して奇跡のゴールを決めた。100%運によるゴールだった。実力ではなかったとはいえ、人生で一番アドレナリンが出た瞬間だったことは間違いない。湧き起こる歓声、駆け寄ってくる先輩たち。脳みそから感じたことのない成分がドバドバ分泌されてる感覚だった。これが「脳汁」ってやつかと痛感させられた記憶がある。

 

4年生の目標を考えるにあたり、やはりあの感覚は意識せざるを得なかった。あの「脳汁」をもう一度味わいたい。そして、入部8ヶ月を自分の部活人生の頂点にしたくない。いくら可能性が低かったとしてもそれを0.1%でも上げるために努力をしたいと思った。そのため、自分の今年の最終目標は入れ替え戦、もしくはそれよりさらにチャレンジングなインカレで点を決めることとする。

 

それを達成するために日々のプレーで必要だと考えるのが、「経験者ありきのプレーからの卒業」だ。今年は叶わなかった春大会・秋大会での優勝は自分の目標を達成する上では最低条件となる訳で、それに貢献する上でも自分のステップアップが必要である。去年の試合を見ると重要な得点シーンは結局は経験者の個人技に帰結しているなど未経験の身からすると悔しい思いをすることが多かった。東大に経験者が多いことは良いことなのは間違いないが、逆にここまでのメンツが揃って2部で勝てなかったのは経験者に頼りきりのチームになってしまっていたからではないだろうか。少なくとも自分は、「経験者がうまく運んでくれて良いパスを出してくれるから、それに合わせて走っていってこぼれたらちょんって触って決めよう」と思っていた節が多かった。言ってしまえば甘えである。そして、チームとしてのそのような意識に限界が見えたのが昨年の結果だったのだと思う。

 

今年の勝ち筋は、自分含め、未経験プレイヤーが自分で考え、経験者に頼ることなく自分でそのプレーを遂行できるようなチームになることだ。具体的には、決まりごとに縛られすぎないプレーをしたい。もちろん型は大事だが、それに終始してしまっては自分の伸びに限界がある。脳死でいつものプレーをするのだけでは何も成長しない。いつものサイクリングであっても型にはまったプレーをするのではなく、その場その場で一番チャンスに繋がるプレーを考え、実行することを意識する。例えそれが間違っていたとしても、恐れずに挑戦していくプレイヤーになりたい。

 

そのために、考える力をつけるという点では試合視聴やビデミ、実行する力をつけるという点ではシュートの技術やスケーティング、体づくりなどやるべきことは多い。ただ、それを続ける中で増えてきたチャンスを一つずつものにしていった先に、入れ替え戦・インカレでのゴールが見えてくるはずだ。

 

 

  1. 「引退するときに感謝される先輩になる」

 

1個目が長くなってしまったのでさらっと行きます。

去年までは自分がうまくなるために何が必要かばかり考えていた。しかし、そんな自己中心的な考え方のまま執行代になることに抵抗を感じる。松井さんたち、中村さんたちが引退する時に自然としてもらって嬉しかったことや迷惑をかけたことなどが浮かんできて、そこには感謝があった。だが今の自分がそのような理想の先輩像であるとは言えない。

 

自分は今まで先輩たちがいたからこそここまで頑張れてきた。それはなぜかというと、先輩たちからの「期待」を感じていたからだった。スケーティングも間もない時から試合に出してもらえたり、自分のスキルの範疇を超えた難しい課題を与えられたり、先輩たちが自分の成長に期待してくれていたのが分かったからそれに応えようと努力できた。そしてその過程を見てくれていたのが純粋に嬉しかった。

 

今度は自分がその「期待」を伝える番だと思う。期待を抱くだけでなくしっかりとそれが伝わるようなコミュニケーションを意識する。その中で少しでもチームのモチベーション向上に貢献することが自分が今年目指す先輩としての姿だ。

 

  1. 「応援されるにふさわしい姿勢であり続ける」

 

先日アメフト部の応援に行き、久しぶりに応援する側の立場になった。事前に練習のつらさや異常なまでのミーティングの多さについて聞いていたこともあり、そこまで全てを競技に注ぎ込んでいると考えると知らない選手のことも全力で応援したいと思えた。逆に、やれることを全てやり切って初めて応援される権利が生まれるのだと感じた瞬間だった。

 

自分が全力でやっていないのに応援してもらうなんておこがましい。

 

このマインドを持って、部内・部外問わず周りの人たちから応援されるにふさわしい努力を重ねたい。前述の目標に取り組む上でも、言っただけで終わらせずにしっかりと行動にうつす。そしてその行動を量・質共に高く保ちながら継続していく。できる準備をやり切った上で胸を張って「応援よろしくお願いします」と言えるプレイヤーでありたい。

 

以上が僕の決意となります。

 

東大アイスホッケー部は体育会っぽさに欠けると言われます。でもみんなホッケーを愛するあつい気持ちを持っているのは確かです。そしてそれが特に強いのが僕たちの代だと思います。

 

100周年にして前人未到の1部昇格を成し遂げる今年の東大、そして未経験の星になる間宮健太にぜひご期待ください!!