法学部/早稲田
GK #30 山口大河
今年のチームとしての目標は一部昇格である。
いわば、歴史を変えに行く挑戦をするのである。歴史を変えに行く算段について語る前にまずは、部活に没頭できるという環境がどれほど本質的に恵まれているかについて話したい。
時間軸や空間軸を俯瞰して見るならば22にもなる自分が部活をできていることがいかに恵まれていることなのかを実感できる。
時間軸を動かすなら、四年前はコロナウイルスにより部活は強制的に停部していたわけだし、80年前の東大生は学徒出陣で出兵していたのである。
空間軸を動かすなら、アイスホッケーが日本より盛んなロシアやウクライナでは同年代の青年がスティックではなく銃器を持って戦っている。戦争以外にも経済的な事情で高額な費用がかかる部活動などできない人なんてごまんといる。
こうしてみると学友とアイスホッケーをすることがいかに恵まれているかを実感できる。
ミクロな視点で見ても、僕がこうしてプレーできているのは多くの人が恵まれた環境を作ってくださっているおかげである。
久保さんや諸橋さんは社会人でお忙しいのにも関わらず、コーチを引き受けてくださって、OB.OGの方々は寄付や応援という形で支援してくださっている。小笠原さんをはじめとする釧路の皆さんはいつも温かくそして厳しく指導してくださる。
家族は忙しくても毎試合公式戦に来て、応援してくれている。
部内でみても、ゴーリービデオの撮影などスタッフの献身的な支えや、試合や練習における同期や後輩たちからの励ましなど支えられている例は無数に存在する。
恵まれていることを自覚すること。これが一つ目の僕の決意である。
そして、歴史を変えに行くということに対する決意に関して。一部昇格という未踏の歴史を達成するには、勿論2部リーグの同格との勝負に勝ち切るのは当然であり、最終的に格上である1部のチームを倒さないといけないわけだが、格上との試合で1番大事なことはいかに守れるかだと思う。歴史を学ぶことの意義が過去の教訓を生かすことにあるのだとするならば、二年前の立教戦は、守備の重要性を証明している。
そしてゴーリーは守りの核である以上、その責務を果たさなければならない。
竹本が部員総会で「氷上に乗っている時は全力で攻守を行う。得点は貢献であり、失点は責任である。」という旨を話していたと思うが、ゴーリーの自分に当てはめるなら一本止めることは貢献であり、一本失点することは重大な責任を意味する。
昇格試合で責務を果たすために技術、メンタル、コーチング残り一年で磨く要素はまだまだ沢山ある。
そのためには、日々の練習を復習することが重要だと考える。
毎回の練習の復習を継続力を持ってやり遂げること。これが僕の二つ目の決意である。
昇格試合のブザーが鳴った時プレイヤー、スタッフ、檀野監督、コーチ陣、応援席にいらっしゃるOBOGの皆様、そして保護者の皆様全員で歓喜の瞬間を迎えられるよう1プレイヤーとして精進したい。
成功は決定的ではなく、失敗は致命的ではない。 大切なのは続ける勇気だ。
Success is not final; failure is not fatal: it is the courage to continue that counts.
歴史を変えた偉大なる先人ウィンストン・チャーチルの名言で僕の決意を締めさせていただく。