【氷上の追憶2022 VOL.4】前場 里佳

MG#852 前場里佳

新年あけましておめでとうございます。いまだに引退の実感はありませんが、「氷上の追憶」に今の思いを記させていただきます。


まずは今シーズン目標に掲げていた、春大会優勝、秋大会優勝、七帝戦優勝の三冠を達成できたことを非常に嬉しく思う。私が2年生の時にチームとして「3年後に1部Bに昇格する」という長期的目標を掲げた。そして最後に、その夢へ挑戦することができた。残念ながら昇格は叶わなかったが、入れ替え戦という素晴らしい舞台に連れてきてくれた選手、そして応援にいらしてくださった100名以上の保護者、関係者の方々へ感謝の気持ちでいっぱいだ。

 

引退試合となったインカレ予選の関西大学戦は今も鮮明に残っている。トップレベルの大学との対戦で、選手全員が必死に戦う姿にこの4年間チームを支えられて良かったと思うと同時に、この試合がずっと続けばいいのにと感じた。

入部してから、想像もしていなかったような困難が常にあったように感じる。

 

1年生、幼い頃からアイスホッケーが好きでやる気に満ちて入部したものの入部半年で部活動停止になったこと。2年生、活動再開の直後にコロナウイルス感染拡大により再び活動自粛となったこと。活動再開後も感染対策を徹底した活動となったこと。3年生、経験の浅いままマネージャー長になったこと。その中の秋大会では2部で5位という悔しい結果になってしまったこと。

 

ラストイヤーでは、何としてでも納得できる結果を残したいと思っていた。

最上級生としてのこの一年は、引退後のチームを見据える機会が増えた。先輩から教えてくださったことを一つでも多く後輩に残してあげたい。長期的なチームの成功を考えることが増えた。私が2年生の時に、当時の主将だった遠藤さんが掲げてくださった長期的な目標が私の糧になったように、引退後のチームを考えた行動したいと思っていた。

 

また、コロナ渦を経て、楽しさと有難みを改めて感じた。以前のような部活外での大人数での交流の機会が減ってしまい寂しさがあったものの、それでも以前に近い形で活動できたことは、大変貴重な機会を頂けていたと感じている。就職活動の時期は部活との両立に悩んだこともあったが、活動を再開できた嬉しさと有難みがあったからこそやり遂げたと思っている。

マネージャーとして、活動のどんな細かいことにも目を通せるようにし、素早く丁寧に対応することを目標としていた。そのなかには地道で目立たない活動もあった。やってみたいことや得意なことだけでなく、不得意なことだったり気の進まないこともでも前向きに取り組むことを大切にしてきた。そうしていけば周囲から信頼され、少しでも多くことに関わることができ、チームの一員としてより貢献できると信じてきた。

 

チームの一員となれているか自信が持てない時もあった。むしろ自信のない時の方が多かったのではないか。試合に出てゴールを決めるわけでもなく、一番近くで見守ることしかできないマネージャーという存在について、達成感や存在意義を見出せないときがあった。

 

けれども、マネージャーとしての自信につながる契機となるのは試合での勝利だったように思う。勝利の喜びを選手同様に直接的に味わうことができた。その嬉しさがマネージャーを続ける支えになった。マネージャーとして部活動を全うしたこと、全力で取り組むからこそ、勝利の喜びを最大限に感じることができていた。

 

この4年間、全力にがむしゃらにマネージャーを続けた。入部当初に思い描いたマネージャーになれていただろう。三冠に少しでも貢献できたのであれば、当時の理想像に近づけたのではないか。

関西大学との試合に負けて私たちの引退が決まり、一番に4年間の部活生活でのやりきった達成感を味わった。敗北した悔しさ、この部活を去る寂しさを感じたが、頼もしい後輩たちがこれからも更なる飛躍をしてくれるから、楽しみで仕方がない。

 

同期へ。私は今まで同期にたくさん助けられてきた。相談や意見をただただ優しく聞いてくれたり、自分の頑張りを労わってくれたりした。部活を辞めてしまいたいと思った時もあったが、大切な9人の同期がいたからこの4年間続けることが出来た。

 

最後になりますが、日頃からご支援くださったOB・OGの皆様、檀野監督、保護者の皆様、応援くださった皆様に心より感謝申し上げます。この4年間、楽しい、うれしい、悔しい、悲しいこと、素晴らしい日々をありがとうございました。