【氷上の追憶2021 VOL.4】澤田 康大

経済学部/開成
FW #15 澤田 康大

2021年12月25日、アイスホッケー部としてのキャリアが終わった。2018年春に入部を決めてから3年と8ヶ月、自分でもよく頑張ったなあと思う。日付が変わるか変わらないか分からないような時間にバカでかいホッケーバッグを車に積んで家を出発し、「草木も眠る丑三つ時」なんて言われてる時間にスケートリンクを元気に走り回って、朝陽が顔を出してくる頃に家に帰ってくる、そんなイカれた日常も終わりと思うと、ちょっと寂しくもある。日付が回って12月26日、23歳の誕生日を迎えながら、なんか不思議な感覚に包まれて床に就いた。

年が明けて2022年1月9日。実は年末年始は卒論とかもあって色々と忙しく、もちろん大好きな箱根駅伝はちょこちょこ見てたけど、気づいたら七草粥を食べる時期も終わり、もう1月9日になっていた。疲れたあなんて言って寝転がって、いや追憶書かなきゃじゃんとも思いつつ、気づいたら期限の1月10日を迎えてしまった。ギリギリにならないとやらない性格とは今後も付き合っていかなければならないようだ。

思い返すと、1年前の2021年1月はコロナで再び休部期間に入ることが決まった時期だった。直前の秋大会、大事な一橋戦で試合に出れず、めちゃくちゃ悔しい思いをした中で迎えた新シーズン。今年こそはやってやると気合十分だった中での休部だった。部活ができない虚しさにスキルを磨けない焦りも感じながら冬を過ごし、3月末になってようやく部活が再開。自分なりに頑張りながら臨んだ春大会だったが、思うように成長できず、結局大事な試合はことごとくスペア要員になってしまった。チームとしては春大会は優勝という最高の結果になったし顔は笑っていたと思うけど、最後の筑波戦では2回しかなかった出場機会のうちの1回でペナルティを取られてキルになった挙句に失点するし、チームに迷惑しかかけていない自分への不甲斐なさで心の中は真っ暗だった。

7月。このままじゃ引退したときに絶対笑えないと思い退部も考えたが、SCチーム長と会計の職を投げ出すわけにもいかず、なんとか踏みとどまった。折れそうになる心を奮い立たせ、悔しい気持ちを忘れないように退部届のファイルをパソコンのデスクトップに貼り付けて、並木・中川・藤田の頑張りに刺激を受けつつ就活が終わって空いた時間をビジターに捧げた。練習でも、自分1人で思い悩んじゃう性格を変えて同期や後輩に積極的に質問して、毎練習がアピールの場だと思って目つきを変えて臨んだ。もっと早くこういう意識で練習できればよかったのかもしれないけど、自分にとっては大きな成長だった。下級生にトレーニングを教えなきゃいけないということで前以上にトレーニングに熱心に励むようになったのもこの時期だった。

10月。いよいよ秋大会初戦の一橋戦を迎える。ライトウイングのポジションに自分の名前があり、ものすごくホッとした。ところが、2戦目の上智戦を前にしてウイング2ポジションを3人で回すよう変更になった。これはものすごくつらかった。出場機会が減ったことのつらさもあったけど、それ以上にいまいち成長しきれていない自分と向き合わなきゃいけなくなったのがつらかった。夏に頑張ったとはいえ、自分の武器と言えるものがなく、いまいち成長しきれていないのは自分が一番よく分かっていた。一橋戦だって自分でポジションを掴んだというよりもポジションを与えてもらっている感じだった。だからこそ、その現実と向き合わなければいけないのが苦しかった。

11月。なんとか心が折れそうになるのを踏みとどまって頑張りを続けた。上智戦から2週間後の神宮での練習。前に泉山に「澤田はそんなに体で行っているイメージがない」と言われたのが頭に残っていて、ゲームで思い切りチェックをした。正直ペナルティ気味のチェックで相手の稲垣には申し訳なかったけれども、このとき「これだ」と思う感覚があった。それ以降思い切ったプレーができるようになってきたことで、プレッシャーの速さだとか自分の強みが出せるようになり、次第に自分のプレーに自信が持てるようになってきた。迎えた12月の学習院戦。再びライトウイングのポジションに帰ってくることができた。今度は出場機会を自分で掴んだ感覚があった。そこからの1ヶ月は本当に楽しかった。チームとしても秋大会は悔しい結果に終わったけれども七大戦と双青戦は全部勝つことができたし、そこに少しは自分も貢献できた気がした。もちろん12月25日は全力で笑って引退した。

こうやってラストイヤーを振り返ってみると、自分のことばっか考えてんなあと思わずにはいられない。執行代なんだしチームとか後輩とか、そういうのをもっと考えられたら良かったのかもしれないけれども、個人のことを考えるので精一杯だった。でも、個人のことを考えたからこそ最後悔いなく引退できたと思うし、そういう意味では良かったのかなとも思う。

そして、やっぱりこういう生き方ができるのは周囲に恵まれているからに他ならない。この1年だけでなく、4年間、同期、先輩方、後輩、OBOGの方、家族、友達、リンクの方、他大学の方、他大学OBOGの方とたくさんの方に支えられながら、わがままに過ごすことができました。本当に感謝しています。

ここまで、最後の1年の、それもホッケーに関する軌跡だけを書いてきたが、1年目、2年目、3年目も充実していたし、広報チーム、SCチーム、会計でも多くのことを経験してきた。話すとキリがなくなってしまうので割愛するが、本当に濃密な4年間を過ごし、大きく成長させてもらったと思う。改めて、4年間本当にありがとうございました。今年も間違いなく東京大学アイスホッケー部はいいチームになるので、陰ながら応援させていただきます。