【決意2021 VOL.5】泉山玲司

教育学部/駒場東邦
DF #80 泉山玲司


6分43秒。これは、昨年度の公式戦、全6試合270分で、僕が氷に乗っていた時間である。オンアイスの選手は基本的に6人なので、合計で1440分間、チームメンバーが氷に乗っていることになる。僕はそのうちの0.46%、キルがあってパーセンテージが上がるにしても、せいぜい0.5%を占めるにすぎない。もちろんノーゴール、ノーアシストである。公式戦を大きな目標として活動する運動部である以上、この数字が、僕の部への貢献度といえよう。この出場機会だって、経験を積むため、部活にいる意味を与えてくれるために、僕より上手な安東さんや門脇が分けてくれた、「お情け」の時間である。僕じゃなくて安東さんだったら、ゴールを決めていたのではないか。僕じゃなくて門脇だったら、あんなピンチを招かなかったのではないか。むしろ0%の方が、僕はいない方が、部は成果を出せるのではないか。辞めるのが最大の貢献なのではないか。

いったい何のために所属しているのだろうか。メンバー発表でスタメンに入れないたびに考えた。セット入りしていない後輩と、セット別ミーティング中に雑談しながら考えた。また徒労となるだろうアップをしながら、ベンチの後ろの列に座りながら、ベンチで安東さんに「ごめんな」と言われながら、試合後でも乾いたままのインナーを脱ぎながら、余った差し入れのじゃんけんに笑顔で参加しながら、考えて、考えて、考えて。考えれば考えるほど、自分はいらない存在だった。僕が敬愛する伊与久さんは昔、「試合にも出られないのに、ヘラヘラしてんじゃねぇ」という旨の言葉をおっしゃった。こんな言葉ではなかったかもしれないが。まるっきり、今の自分ではないか。

そんなことないよ!キングは部を明るくしてくれてるし、必要な存在だよ!

ならばプレイヤーなんかやめて、お笑い担当スタッフに転向すべきである。

いつからこんなことになってしまったのだろうか。1年で自由参加の練習をすべて欠席した時だろうか。バイトを言い訳にして、ビデミをサボるようになった夜だろうか。自分だけ下手なことに不貞腐れて、ホッケーなんて嫌いだとうそぶき始めた頃だろうか。だんだんと、悔しさは諦めに変わり、焦りは自己嫌悪に変わり、やる気は惰性に変わり、楽しさは面倒臭さに変わっていった。

ではなぜ続けるのか。図々しくも部でプレーを続けているのか。

やめるのにも労力がいるから。それもある。途中でやめるともったいないから。それもある。最後まで続けたら就活に有利だから。間違いなくある。でも一番はそんなことじゃない。

たぶん、好きだからである。僕はホッケーが好きなのだ。いくら下手くそでも、うまくいかないことや劣等感を感じることの方が多くても、ホッケーが好きなのだ。氷に乗った時の感覚が、試合に出た時の高揚が、チームが勝ったときの興奮が僕を魅了してやまないのだ。

そしてなにより、僕は東大アイスホッケー部が好きなのだ。本当に迷惑かけっぱなしのどうしようもない僕にも温かく接してくれた、楽しませてくれた、道を示してくれた、そんな尊敬すべき先輩たちが大好きなのだ。ふがいない姿しか見せられていないが、それでもしっかりついてきてくれる後輩たちが大好きなのだ。普段はくだらない話しかしないし、面と向かっては絶対言わないけれど、他の誰よりも長い時間、大学生活を共にしてきた同期の仲間たちが、大大大好きなのだ。

東大アイスホッケー部こそ、今の僕の帰る場所である。いままでの恩返しをしたいし、後輩たちには、コロナで先行きが見えない中であっても、自分が過ごさせてもらったような、最高の部活人生を提供したい。そして願わくは、自分の大好きなアイスホッケーのプレーという形で、部に貢献していきたい。提出期限を過ぎ、いきなり担当の岸本後輩に大迷惑をかけながらそんなことを思う、今日この頃である。言っとくが今年の泉山はガチだぜ!

末筆ではございますが、これをお読みのアイスホッケーや東大アイスホッケー部の関係者の皆様、僕の家族や友人の皆さんへ。部を代表するほど偉くはないので個人的な話ですが、皆様のご支援・ご声援に支えられ、僕自身は頑張ることができています。これまで本当にありがとうございました。本年も我が部をどうぞよろしくお願いいたします!