【決意2021 VOL.2】澤田康大

経済学部/開成
FW #51 澤田康大


最上級生になったらしい。たぶん普通はここで「自分たちはこのままで大丈夫なのか」と不安を感じる。その不安が人を強くする。色々考える。責任感が芽生える。チーム全体が見えるようになる。また1つ、また1つと器が大きくなっていく。自分もそうなるだろうと思っていた。

でも、違った。めちゃくちゃ楽観的な自分がいる。「まあなんとかなるだろう」と思っている自分がいる。俺はこんなんでやっていけるのか。また痛い目に遭うんじゃないか。

いつもそうだ。どんな状況だろうと楽観視してしまう癖がある。ついつい甘く見てしまう癖がある。そして痛い目に遭う。落ち込む。お決まりパターンだ。そのたびに思う。「なんでもっと事前に考えておかなかったのか」と。でもしばらくすれば忘れる。また楽観的になる。そして同じ過ちを繰り返す。

 ホッケーをしているときはその癖が顕著に現れる。「まあなんとかなるだろう」と思ってホッケーに臨む。苦手なバックハンド側にパスが来る。焦る。こぼす。落ち込む。なぜ事前に準備をしていないのか。そんなんだから焦るんじゃないか。じゃあどうすれば良かった?ブレードの傾き?パックへの入り方?いろいろ考える。そうこうしているうちに次のパックが来る。ミスる。落ち込む。負の連鎖だ。

 いや、違うかもしれない。ミスした後ってたぶん考えてない。ただただミスった過去を悔いている。準備が足りていなかったことを悔いている。そのとき頭は回っていない。見ているのは過去だけ。実力がない自分から目を背けていたいだけ。それじゃ何も変わらない。もっと今を見なきゃ。

 もう1つ、癖がある。計画を立てたがるという癖だ。それも緻密な計画を。「まあなんとかなるだろう」、そう思っている楽観的な人間だから、それはそれは壮大な未来を描く。そして緻密な計画を立てる。でもだいたい計画通りにはいかない。そんなに人生簡単じゃない。いろいろなことが起こる。描いていた未来は瞬く間に崩れる。

ん?計画ってそういうんじゃないよな?計画は今何をするべきかを明らかにするためにあるものだ。壮大な未来は結構。でもそれを実現するためには今何をするべきか、逆算して示してくれるのが計画だ。未来を描いて終わっていないか。計画を立てて満足していないか。計画通りにいかなかったとしても、そしたらじゃあ今何をするべきなのか。今を見なきゃ計画の意味がない。

 今までの自分の人生を振り返って、過去とか未来とかに縛られすぎていたように思う。本当に大事なのは今なんじゃないか。氷上でミスっても、計画が狂っても、考えるべきことは今何をするのか。過去や未来よりも、必死に今と向き合うことで前に進める。

 キングコングの西野さんがこんなことを言っていた。「未来を変えることはできないけど、過去を変えることはできる」。未来を今すぐに変えようというのは無理な話だけど、過去は時の経過とともにどんどん捉え方が変わり、アップデートされるものだという意味だ。ネガティブな過去も、時が経てば状況が変わり、笑い話になる。そういう意味だ。じゃあ過去を変えるにはどうすればいい?それは今と真剣に向き合うことだと思う。今と必死に向き合い、もがき続けること。そうこうするうちに過去はアップデートされ、気づけば前に進んでいる。

 だから、今年の決意は「今と必死に向き合う」こと。「まあなんとかなるだろう」、そんな楽観思考への心配から始まったけど、それはたぶん大丈夫。どうせ未来なんて分からないんだから、未来に対してどう思おうと自由だ。大事なのは、今を見ること。今と必死に向き合うこと。そうすれば自ずと、器の大きい人間になっていく。

 ここまでずっと一人の個人の視点で考えてきたけど、「今と必死に向き合う」のはたぶんチームでも同じだ。部活がオフから明け、やっと新体制が始まる。そんなときに緊急事態宣言が出された。タイミング悪いなあとも思ったけど、考えるべきはじゃあ今何ができるか。今と真剣に向き合っているうちに、チームも良い方向に向かっていくはずだ。

 私は、今年1年、どんなことがあろうとも、自分自身に対してもチームに対しても、「今」と必死に向き合う人間になることをここに決意します!