【決意2025 Vol5】沼田 佳大

 

 

法学部/聖光学院
FW #59  沼田 佳大

 

1月をもちまして新4年になりました、FWの沼田佳大です。

昨年度、紆余曲折あってDFからFWに転向しまして、今年もFWとして一年精進し続ける所存であります。

 

平素より多大なるご支援をしてくださる関係者の皆様、昨年も並々ならぬ応援を誠にありがとうございました。こうして今自分がアイスホッケー部として活動し決意を執筆できているのも、皆様のおかげに他なりません。

毎年本当に多くの支援金を送ってくださるOB・OGの方々、試合に応援しにきてくれる部員の保護者の方々、合宿で毎度お世話になり、東大アイスホッケー部への変わらぬ愛を毎年注いでくださる釧路の方々、コーチとして貴重な社会人のプライベートを使って指導してくださる久保コーチ、と挙げればキリがありません。上級生になり仕事が増えるにつれ、皆様のご支援の大きさを大変実感させられるばかりです。

本年もどうぞ東大アイスホッケー部をよろしくお願いいたします。

 

また、私事にはなってしまいますが、これまで自分の部活動生活を支え見守ってきてくれた両親、一緒に住む祖父母にも心からの感謝を伝えさせていただきます。ラストイヤーもこれまで以上にお世話になると思います、なんとかカッコいい姿を見せれるよう努力し続けます。

昨年度は悔しいシーズンでした。

もちろん、チームとして目標に掲げていた1部B昇格や、7帝戦で優勝できなかったことも悔しい要因の一つです。ただそれ以上に、上級生になったにも関わらず試合でなかなか活躍できなかった個人としての実力不足を呪うばかりでした。

 

自分と塚原抜きのディフェンス3人回しで戦った春の獨協戦、3セット目のセンターとして起用してもらったものの何もできずに終わった秋の昭和・筑波戦、ポイントでの出場機会も与えられず滞氷時間ゼロで終わった駒澤・上智戦。

 

どの試合も最終的に東大は劇的な勝利を収めました。竹本さんを始めとした去年の4年生は本当に強かったです。これらの試合において自分は全くと言っていいほどチームに貢献できませんでした。本当に死ぬほど悔しかったし、どうすれば上達できるか、毎日毎日考え、就活や授業そっちのけでビジターに乗りまくりましたが、シーズン中にその努力が結果に現れることはありませんでした。

 

大会期間中、氷上ではセットメンバーでの練習がリンク半面で行われ、セット外のメンバーはもう半面でフリーの時間となることが多くありました。他の多くの同期は試合のためのセット練習をしている中、セットから外された自分は一人で黙々とスケートを練習していました。大きな疎外感を感じながらも、その悩みは試合に出て活躍している同期たちには相談しづらかったです。自分の実力不足が原因でそれに悩んでいても仕方ないとはわかっていても、試合で活躍する同期らを見ると複雑な心境になってしまいました。試合で活躍するために早く上達しなければならないという焦りと、追いついてこない実力の乖離にうなされる日々でした。

 

(この時期をなんとか乗り越えられたのは、氷上帰りの車でずっと話を聞いてくれた増澤さんや、二人で飯行こうや、と誘ってくれた大河さんの存在がとても大きいです。今でも本当に感謝しています。普段はおちゃらけてる沼田ですが、本当は心から尊敬してることをここで伝えさせていただきます。)

 

そんなこんなで、もがいているうちに入れ替え戦、7帝戦、インカレ、と流れるように試合は終わっていき、シーズンは終わってしまいました。レギュラーには入れなかったものの、ポイントでの出場機会があれば死ぬ気で走りチームを鼓舞することで、自分の存在意義を見出そうとしていました。

 

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これら1年間の悔しさを踏まえた上で、今年は以下の三つの目標を達成することを決意させていただきます。

 

  1. FWの中で通年最多ポイント数を記録すること
  2. 追憶を書く時、胸を張ってやり切ったと言える一年にすること
  3. ベンチ外のプレイヤー、スタッフを含む全ての部員が、目標に向け一つになれるチーム作りに貢献すること

 

  1. FWの中で通年最多ポイント数を記録すること個人における目標です。だいぶ強気の目標設定にしました。2年の時からたくさん点を決めているスンミン、自分より早くから試合に出ていた水田・廣川・水野、これから試合に出るようになるだろう新3年生FW、これらの誰よりも多くゴールしてアシストしてポイント数で上回ります。

    FWの存在価値は様々だと重々理解していますが、多くの経験者が抜けた今年の東大アイスホッケー部において、最も必要とされるのは得点力だと確信しています。ゴール、アシスト共に稼ぐことで、最上級生としてチームに最大限貢献するつもりです。自分は公式戦では未だ0ゴールですし、練習試合を含めたスタッツにおいてもたったの2ゴールしか決められていません。3セット回しでもバテる体力や、キレのないカッティング、疲れた時のヘナヘナなシュートなど課題は山積しています。「綺麗なスケート」と言われてしまうプレースタイルからも卒業しなければなりません。死ぬ気でパックを追いかけ、時には激しいチェックも厭わないプレーで、アイスホッケーは体と体のぶつかり合いなのだと今年こそ体現します。そして最終的には、「東大の59番て未経験なの?」と本当に大学始めか疑われるプレイヤーになるつもりです。

    一年生の頃から数えきれないほど通ってきたフリスケや、睡眠時間や授業をそっちのけで乗ってきたビジターで得たスケート技術は嘘をつかないと信じています。上手い人の動画を何度も見返しては自分のフォームを確認し、繰り返し練習することで身につけたスケーティングは、この1年間の自分を救ってくれるはずです。

    1. 追憶を書く時、胸を張ってやり切ったと言える一年にすること

    経験者かと疑われるくらい上手くなる。口で言うのは簡単ですが、これを実現するのがどれほど難しいか、大学アイスホッケーに関わる人ならば皆が理解していると思います。

    多くの未経験プレイヤーはこの目標を一度は夢見ることと思いますが、そのほとんどは志半ばで4年間のアイスホッケー人生を終えてしまいます。アイスホッケーというスポーツを極めるのに、4年間という時間は少なすぎるのでしょう。

    自分を含め多くのプレイヤーは、本当にホッケーだけをやっていていいのか、就活や学業といった学生としての本分との棲み分けが分からなくなってしまい、努力に迷いを感じてしまいます。そして時間が経って後から思い返した時、あの時迷わずに努力できていれば、と後悔するのです。

    ここまで難しい目標を立てたならば、全てを投げうつ覚悟で日々挑戦しなければなりません。一見、リンクが少ない東京において、アイスホッケーの練習時間を増やすことは難しいように思われます。しかしながら、自由な時間を自分次第で作れる大学生という立場においては、フリスケやビジターにいくことで努力次第でいくらでもオンアイスの時間を増やすことができます。そのほかにもハンドリングやウエイト、走り込みといったように陸上でできるトレーニングもいくらでもあります。

    今年の最後、1年間を振り返って自分の行いに後悔しないように、自分の弱さと向き合い、やれることは全てやり切るつもりです。そして、この目標は自分自身の成長のためでもあると同時に、応援してくれる人々へ向けた覚悟でもあります。OBOGや保護者の方々を始めとした関係者、釧路からはるばる試合に来てくださる小笠原さんや益山さん、そして氷上には立てずともチームの勝利を祈ってくれるベンチ外プレイヤーやスタッフ、その他大勢の方々から応援される立場に相応しい努力をし続けることを誓います。

    1. ベンチ外のプレイヤー、スタッフを含む全ての部員が、目標に向け一つになれるチーム作りに貢献すること

    3つ目はチームという組織における目標です。

    アイスホッケーが好きな集団が、アイスホッケーを楽しみ、勝利に向かって共に努力する。単純なことのようですが、そこには数えきれないほどの苦悩があります。経験者との圧倒的な競技歴の差に絶望する未経験プレイヤー、ベンチには入れてもセットには入れず悩むプレイヤー、ベンチにすら入れないプレイヤー、怪我などの事情で氷上に乗れないプレイヤー、自分は氷上には立てずともチームの勝利のために献身的に選手を支え続けるスタッフ。様々な立場の部員が、それぞれの想いを持って部活に取り組み、それぞれの悩みを抱えながらも日々努力しています。

    試合に出て活躍する選手だけが頑張れば良いのではないことは当然です。死ぬ気で走ってパックを追いかける未経験プレイヤーがチームを鼓舞し、セットやベンチに入れるかどうかの境目の選手同士の競争がチーム全体のレベルを底上げし、スタッフ達が深夜にも関わらず毎回の氷上練習でサポートしてくれるおかげで、初めて東大アイスホッケー部は試合に勝利することができます。

    部員全員がこのことを自覚し、勝利に向かって一つになる、そんな想いを込めて執行代は「All for All」というスローガンを定めました。自分は主将でも副将でもありませんが、だからこそ部員一人一人の想いに寄り添うことを大切にする姿勢を1年間持ち続けたいと思っています。

    親しみやすい先輩像(?)を目標にこれまでもやってきたつもりではありますが、これまで以上に、風通しの良い組織の構築を目指し部員と関わっていきたいと思います。

    執行代はもちろん、これから出場機会が増えてくる3年生、2年生、そして4月に入部してくるだろう1年生らの部員全員で一丸になれたらなと思っています。

    以上が僕の決意です。書き始めると意外と長くなってしまいました。拙い文章ながらも最後まで読んでくださりありがとうございました。

    いろいろ書きましたが、純粋にホッケーを楽しむという気持ちを1番に大事にしようとも思っています。誰もいない細尾のリンクで朝イチに滑った時、3ヶ月のケガ明けに久々に防具を着て滑った時、ビジターに乗って黙々とスケートを練習する時、そんな時に感じる「楽しい」という感情を大切にしながら努力し続けようと思います。もちろん結果に固執することも大事ですが、その過程での努力自体を楽しまないと続けていられない、というのもこれまでの3年間で学んだことです。

    最後に。春大会、秋大会、7帝戦、さらにはDiv1Bとの入れ替え戦、全部勝ちましょう。僕が今年の東大アイスホッケー部のヒーローになります。同期、後輩たち、お世話になった先輩方、そして両親と祖父母、みんな楽しみに見ていてください。