決意2019 VOL.11 #96 灘侑佑

筑波大学付属 DF#96 灘侑佑


 

まず初めに、日頃より温かいご支援をいただいている、OB/OGの皆様および関係者の方々に、この場をお借りし感謝申し上げます。また、本年度もよろしくお願いいたします。

早いものでもう4年生となり、周囲の練習ジャージの背番号が小さな数字だらけとなってしまった。去年一年は結局、先輩の出場枠を奪ってレギュラーを張ることもなかったし、出場枠をめぐって争ったのは先輩じゃなくて同期のみのむらとふみやだった。誰一人抜かすことはおろか対等に張り合うこともできなかった。悔しい気持ち半分、あれだけいろいろ考えて接してくれたのにと情けない気持ち半分、振り返ってみるとそんな一年だった。

 

 

 “東大はⅡ部のチーム”という、受け継がれてきたスローガンがある。多くの方が危惧されているように、今年来年あたりが重要な年だろう。本当に“Ⅱ部のチーム”になれるのか、それとも“Ⅱ部のチームだった”のか。

この間氷上に参加していただいたビジターの方がこんなことを言っていた。東大はもう上手い未経験者の人いなくなったね、と。実際その通りだと思う。代替わりして、練習のレベルは下がったと思うし、実際今のプレイヤーにはⅡ部を経験した人はほとんどいない。ポジティブにとらえれば、各個人のレベルが団子になっているからこそ、競争に意味が生まれ、切磋琢磨が可能になるともいえる。2,3年生は4年生全員をベンチ外に追いやるくらいの気概で上達してほしいし、何人かの3年生にはもう抜かれているのかもしれないが、自分(達)はまだまだ引けをとる気はない。あくまで、この部は挑戦者であることを忘れてはならない。

さて、そのような年に自分は何ができるのか。(昨年の)4年生のようには自分はきっとなれないだろう。明るい雰囲気を作りながら多くのことを言葉で語り、多くのことを背中で伝える。一番長いこと背中を見てきたせいだろうか、見えないところでずっとたくさんの努力をしていたのを感じていた自分にはあんなに楽しく氷上前後のミーティングをすることもできなければ、先輩方に比べれば努力など何もしてこなかった。

で、何ならできるのか、ということについてだが、結局プレーに関することしかないのだと思う。プレイヤーとして普段思っていることを書きたいと思う。

この部を見渡して自信を持って言えることがいくつかあるが、そのうちの一つとして、おそらく自分がこの部で最も大学アイスホッケーに魅力を感じていない。最初に見た試合は、入部してからの春大会だった。試合内容は全く覚えておらず、あんなふうに滑れるようになりたいとも思った気もするが、一観客として、“ああ、こんなものか“と思ったのだけはよく覚えている。Ⅰ部の試合も、東大の試合も、観客席から見ようが、ベンチから見ようが、自分が出場したとしても。どこかで客観的な自分が、”これ本当に面白いか?“。スポーツってもっと面白くて奥が深いはずだ。観客をワクワクさせ、敵味方問わず選手をゾクゾクさせる、それこそがスポーツの魅力だと思っている。

多くの人はスーパープレーとかファインプレーとかを連想すると思う。確かにスーパープレーが狙ってできるなら、それに越したことはない。しかしここで言いたいことはまた別のことだ。個人的にこの部にも自分にも足りていないなと思うものが二つある。一つ目はハードワークだ。たくさん走って、相手としっかりコンタクトする。最後の最後まで足を動かしてスティックを伸ばす。敵味方の士気を上げ試合の雰囲気を決定づける。毎年新歓の時期に、アイスホッケーはコンタクトの激しさも魅力の一つだ、などと言っている割には、チーム全体としても自分自身もコンタクトは激しくないし少ない。もっと気迫あるプレーをしたいと思う。もう一つは“地味ないい仕事”だと思う。それ自体には何の派手さもなくて見逃されやすいが、それがゴールや勝利につながるプレーのことだ。あえて具体例を挙げるのを避けるが、多くはオフザパックでどういう働きをするかに集約されると思う。多くの球技において最も重要視される部分であるが、この部にはこの考え方が特に弱い。明確な正解がなく伝えづらいし、評価されづらい部分ではあるが、これが根付かない限りⅡ部のチームにはなれないと思う。

ところでなぜ東大の試合を面白いと思わなかったのか。学生主体を謳っている以上、雰囲気はある程度4年生のカラーに依存する。自分の経験の限りでしかないが、例年多くの4年生は、何かに追われながら押しつぶされそうになりながらプレーしていると感じる。4年生が一番つらかったという声もちらほら聞こえる。そういったプレーは、どこか物足りなくてつまらない。勝たなくてはいけないとか、結果を残さないといけないとかいった雑念は、視野を狭め、前述のプレーを疎かにしてしまう一要因だと思う。今年度自分は幸いにして役職につかない。責任を直接は負わない立場として、もっと純粋に良いプレーをしたいとか勝ちたいとか、単純に考えることができる。そういう点で少しは結果に貢献できるだろうと思う。

 

 

今年の目標はと聞かれればきっと、だれかをワクワクさせるプレーをすること、と答えるが、これはスポーツを始めたときからの目標で、今年に限った話ではない。言ってしまえば自分にここで語るべき決意などない。今まで通り、スタンスは変えない。たくさん他のスポーツを観て、多くの刺激を受けて、無数の試行錯誤をして、もっと細かいところにこだわって、魅力あるプレーに一歩ずつ近づいていく。泥臭くて貪欲でそれでいて美しく。今年こそプレーで引っ張って行ける選手になりたい。

 

 

ひとつのチームとしてだれかをワクワクさせられる一年でありますように。

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